ちょっと行き慣れた街 「名古屋」
「Edy」の使える名古屋のお店、ちょっと穴場にお連れします。
錦三丁目、通称「キンサン」と呼ばれる歓楽街は、深夜0時を廻ったころに最も賑わいを見せる。福岡でいう中洲であるが、ここは中洲とも、歌舞伎町や銀座ともまた違った独特の雰囲気がある。お客さんと同じぐらい路上にあふれる熱心な客引きの手をかいくぐりつつ向かったのが、Bar學學だ。地下に少し潜ったところにあるこの店に入れば、繁華街の中心地だとは思えないような落ち着きの様相を呈している。
お店の中はカウンターと掘り炬燵の座敷からなり、どの席からもお店全体を見渡すことができる〝手頃〟な広さ。BG Mは70~80年代のR&B、聴いたことあるけどすぐに曲名が思い出せない具合、どれがなんだかちょうどいい。今回一人で行った私はカウンターの空いた席に座る。
Barという名前がついているが、ここは錦の中にしては珍しい小料理屋でもある。スタッフはバーテンダーやホステスとはとても言えない。料理人なのだ。
生ビールを注文した後に、料理はおまかせで頼むと伝えると、この季節の魚のおすすめで出してくれるという。最初に出てきたのは出汁巻きたまご。いやぁ、ほっとする。
酒好きは、ただ酒だけを飲み続ける人と、常に何か食べながら酒をの飲む人とに分けられる。私は後者のタイプだが、そのような人にとってこの店はうってつけといえる。黒板にずらりと並んだメニューには、「信州そば」や「讃岐うどん」なんかもあるらしい。「夜中にそばやうどんが食べたいって思っても、蕎麦屋さんはもう閉まってるでしょ。」確かに。
出汁巻きたまごに続き、間髪入れずヒラマサのお刺身や焼き魚が出てきた。その素早さに驚きつつ、かなり遅めの晩飯にかぶりつく。
他愛のない世間話からはじまったスタッフとの会話は、九州男児の話になった。このお店にはなぜか九州から来るお客さんも多いらしい。おそらくこのちょっとした穴場的なお店を誰から教えているのだろう。そのスタッフによると、九州の人は大酒飲みであると同時に、とてもおおらかでいい人が多いらしい。お店に来てさんざん飲んでお会計をすると、「たったそれだけでいいの?」と驚いてくれるという。確かに錦の街の中でここのお店の料金設定は安めだが、言い方を換えれば大雑把な性格と思われているのはちょっと複雑な・・・。
おいしい料理に舌鼓を打ち終え、最後にもう一品おまかせで頼むと、なんとすき焼きを用意してくれた。深夜1時を過ぎたこの時間にこの店ですき焼きが食べられるということ自体がかなりの驚きだが、これがまた、一体どうやって仕込めば、この短時間にお客にこのレベルのすき焼きを出せるのかと驚くほど美味い。魚のうまさはもちろん九州だと今でも思っているが、この料理に対する柔軟性に、名古屋のお店の底知れぬパワーを感じてしまった。 ほど美味い。魚のうまさはもちろん九州だと今でも思っているが、この料理に対する柔軟性に、名古屋のお店の底知れぬパワーを感じてしまった。





















