金森弁護士の法律相談所
お客様の個人情報を扱う上で注意する点や被害発生時の会社の責任とは?
今度、私の会社でお客様の個人情報を扱うことになりました。そこで、注意する点や、もし情報漏洩被害が発生した時の会社としての責任について教えてください。
個人情報保護法20条ないし22条では、個人データを業務上用いる全ての企業に安全管理のために必要かつ適切な措置を義務づけております。つまり、契約によって情報主体から個人情報を取得した個人情報取扱事業者は、情報提供者に対して安全管理措置義務を負うことになるのです。
その結果、個人情報取扱事業者が、安全管理措置の不備によって、個人情報を漏洩させたというような場合には、管理義務違反となって、漏洩によって通常発生すると合理的に考えられる損害について賠償しなければならないことになります。
漏洩にかぎらず、個人データを改ざんされたのを知らずに放置したため本来行使できる権利が行使できなかったり、金銭を誤って請求してしまったという場合にも、同じく賠償責任を負う可能性があります。
さらに、個人情報は、漏洩してからでは遅く、お金で賠償してもらっても十分な被害回復にならないという場合があります。個人情報取扱事業者が、ずぼらな情報管理しかしておらず、いつ情報漏洩事故が起きてもおかしくないという場合、事故を事前に防ぐために、販売・頒布禁止仮処分、発生原因となるシステムの稼働の差し止め仮処分、侵害行為に対する差し止め仮処分等がなされる可能性があります。
また、安全管理のために必要かつ適切な措置を欠く場合には、個人情報保護法32条ないし34条によって、主務大臣の報告徴収、中止・是正勧告・是正命令・緊急命令などの措置もあります。
会社が情報について安全管理措置を怠ったことによって事故が発生し、会社に重大な損害が発生した場合、その取締役は、個人として、情報主体や会社に対して損害賠償義務を負う可能性があります。そして、会社が、各取締役の個人責任を十分に追及しない場合には、株主代表訴訟が提起され、株主が個々の取締役の責任を追及することも考えられるのです。
以上のトラブルが発生しないよう、個人情報の保護を徹底する必要があります。

金森将也
つばさ総合法律事務所所長
上智大学法学部法律学科在学中に司法試験合格し、2003年4月、25歳の若さで「つばさ総合法律事務所」を設立。M&Aを含む企業法務案件を多く手がける。
出演経歴:日本テレビ「行列の出来る法律相談所」若手弁護士特集・メ~テレ「どですか」にレギュラー出演。
ご予約・金額等詳細については、052-971-7555まで
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