金森弁護士の法律相談所
私があるメーリングリストに書き込んだ発言が、全く別のメーリングリスト上で、私に無断で、あたかもその人がオリジナルで書いたかのように引用されていました。このような行為は違法ではないのですか。
結論から言うと著作権侵害で違法というべきです。
そもそも、全くプライベートな私的書面が、著作権の対象になるのかという問題があります。この点、裁判例は、「思想及び感情を創作的に表現したもの」である以上、著作物として、著作権法の保護を受けると認定しました。
メーリングリストに書き込まれた発言も、「思想または感情を創作的に表現したもの」にあたるので、著作物にあたり、著作権法の保護を受けます。
そして、メーリングリストに書き込まれた発言も、会員という限定されている範囲の人に対してのみ送付されているものであり、広く一般に公表することを前提としていないと考えることが出来ます。
したがって、著作権者の許可なく勝手に編集して他のメーリングリストに引用する行為は、著作権の同一性保持権や公表権、あるいは複製権などの侵害に当たると考えられます。
では、これらの侵害行為に対してどのような措置をとることができるでしょうか。
まず、一番目に無断で書き込みを引用した人に対して、著作権侵害を理由に、その撤回と謝罪、及び損害賠償を請求することが考えられます。また、メーリングリストを管理している人に対しても、適切な対処を求めることが可能です。具体的には、プロバイダー責任限定法に基づいて書き込みを削除することもできるのです。
また、この種類のトラブルを事前に防ぎ、会員全員が楽しめるように、メーリングリストの会員規則の中で、他の会員の著作権を侵害する行為を明確に禁止し、違反した場合には厳しい処分を科すというような規程を盛り込んでおくのも一つの方法であると思います。

金森将也
つばさ総合法律事務所所長
上智大学法学部法律学科在学中に司法試験合格し、2003年4月、25歳の若さで「つばさ総合法律事務所」を設立。M&Aを含む企業法務案件を多く手がける。
出演経歴:日本テレビ「行列の出来る法律相談所」若手弁護士特集・メ~テレ「どですか」にレギュラー出演。
ご予約・金額等詳細については、052-971-7555まで
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