金森弁護士の法律相談所
私は、インターネットモールを運営しようと思っているのですが、どのような点に注意すればよいでしょうか。
一 まず,インターネットモールを運営するためには,モール運営者と出店者との間でモール出店契約を締結する必要があります。一般にいうテナント契約です。
契約内容は協議によって決めるのですが,特に出店費用について明確に定めておく必要があります。売り上げに応じた歩合制度とする場合が多いのではないかと思います。(売り上げの10%等)ただし,売り上げがない場合に全く出店費用を支払わなくて良いというのは運営者にとって困りますので,最低売り上げ保証額を決めて,実際の売上金額が保証額を下回っても,保証額に基づく出店費用を支払うという約定にしておくのがよいと思います。
また,商品の売買契約は出店者と購入者との間でなされるので,本来モールの運営者には責任はありません。しかし,出店されているのが公序良俗に違反しているとか,詐欺,違法な情報であることを運営者として認識していた場合には,削除義務が発生し,それを怠ると運営者にも法的責任が発生することになります。ですから,運営者として出店を認めるか否かを審査する際にきちんとチェックしておくだけでなく,定期的に出店内容をチェックしておく必要もあるのです。
二 モールを運営して,出店された商品を購入してもらう買い手を探すことになります。そして,いざ買い手が見つかった場合には,売買契約が締結されることになります。ただし,前述のように売買契約は出店者と購入者との間でなされることになるので,売買契約に基づく売り手の責任は,出店者が負担することになります。モール運営者としては,無用のトラブルを招くことがないよう,「売買契約の責任は出店者が負担し,モール運営者は関知しない」ということを明示しておく必要があるでしょう。
また,直接商品を手にとって購入する場合と異なるので,売買の対象物に欠陥があるなどの問題が発生することもあると思われます。しかし,売り主が一切瑕疵担保責任を負わない等の特約は,消費者契約法8条で無効となると考えられます。モール運営者が直接出店商品の品質を管理すべき法的義務があるわけではありませんが,無用のトラブルを防ぐためにも,この点について注意を払う必要があると思います。

金森将也
つばさ総合法律事務所所長
上智大学法学部法律学科在学中に司法試験合格し、2003年4月、25歳の若さで「つばさ総合法律事務所」を設立。M&Aを含む企業法務案件を多く手がける。
出演経歴:日本テレビ「行列の出来る法律相談所」若手弁護士特集・メ~テレ「どですか」にレギュラー出演。
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