金森弁護士の法律相談所
ネット上のコンテンツをダウンロードしたら、違法になる場合があるというのは本当ですか?
本当です。これまで著作物(音楽や映画などのコンテンツ)を個人的に利用する場合には、違法配信であってもダウンロードすることは合法でしたが、著作権法の改正により、無許可で配信されているコンテンツを無許可であると知りながらダウンロードした場合には、違法と定められました。
近年、着うたや映画・テレビ番組を、ファイル共通ソフトなどを使って違法に配信するという事件が後を絶ちません。必死に制作した著作者にとって、自らの分身とも言うべき作品を許可なく自由勝手に使用されるということでは、創作意欲を失うことになります。レコード会社、映画制作会社などにとっても、売上げが違法配信によって失われるというのは、会社の存続に関わる重大な事態であり、また新たな創作活動への意欲を大いに妨げてしまいます。さらに、特にデジタルコンテンツの場合、インターネットを介して全世界に配信することが可能な点に特徴がありますが、一度配信されてしまうとこれを削除するのは極めて困難となります。そこで、規制の議論が盛んに行われてきました。
これまで著作権法では、主に「違法配信をする側」の規制に重点を置いてきました。つまり、そもそも配信自体されないよう「発信者」を封じるのです。今回の改正でも違法配信する側の規制が強化されています。
一方で、違法な配信であると知りながらそれを利用する利用者の存在が、違法な配信の状態を助長しているという実態を無視するわけにはいきません。そこで、今回の改正で初めて、「受け手」である利用者の側の規制を盛り込んだのです。
もっとも、違法なダウンロードを行ったとしても、罰則までは定められていません。ただ、刑事上の責任が定められなかったに過ぎず、著作者からの民事上の責任追及まで否定する趣旨ではありません。
では、違法配信かどうかをどうやって見分ければよいのでしょう。音楽・映像については、適法に配信するサイトに対し、社団法人日本レコード協会により「Lマーク」が付与されており、これを確認すれば良いことになります。もっとも、このマークがないからといって直ちに違法サイトと決めつけることもできません。実際、大手配信サイトであるiTunesにはこのマークが付されていません。また、いわゆるインディーズと呼ばれる作品の配信にもLマークはありません。この点で、不十分と言わざるを得ません。Lマークの普及が望まれます。

金森将也
つばさ総合法律事務所所長
上智大学法学部法律学科在学中に司法試験合格し、2003年4月、25歳の若さで「つばさ総合法律事務所」を設立。M&Aを含む企業法務案件を多く手がける。
出演経歴:日本テレビ「行列の出来る法律相談所」若手弁護士特集・メ~テレ「どですか」にレギュラー出演。
ご予約・金額等詳細については、052-971-7555まで
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